5月に生まれたメダカ稚魚達を大人メダカにすべく、稚魚育成をスタートさせました。
メダカの稚魚を屋外と屋内に分けて試行錯誤してきましたが、今回やっと複数の稚魚を親メダカ達と混泳させるまでにいたりました。
今回でメダカ稚魚を大人メダカまで育てる育成記録は完結です。
どうしてもメダカ稚魚を育成できないときは、まとめとなる本編を読んでいただいても稚魚の育成を成功させることができるようになるかと思います。
ぜひ最後までお付き合いください。
屋外のメダカ稚魚の様子
現在2匹のみ生き残り、2cm程度の幼魚までの大きさになりました。
一方、先に成魚まで育った1匹は室内の親メダカの水槽に移し替えています。

すっかり親メダカと同じ大きさまで育ち、写真で見えにくいですがほぼ毎日産卵しています。
生まれてから約2か月半で産卵を始めました。
次の子孫を残すライフサイクルの速さに驚かされます。
屋外でメダカ稚魚を育てる場合のメリット、デメリット
屋外に水槽を立ち上げて稚魚を育成する場合のメリット、デメリットをまとめます。
メリット
屋外水槽でメダカを飼育するメリットをピックアップしました。
室内より広い環境で飼育できるので成長が早い
発泡スチロール容器やプラ舟、トロ舟など大きな水槽がおけるので水量も多く、屋内水槽よりも多くの稚魚を飼育できる。
広い環境で飼育すると成長はかなり早くなります。
私の環境では稚魚誕生から2か月半で産卵するまでになりました。
エサはひんぱんにあげなくても問題ない
自然にわくエサ(グリーンウォーター、バクテリアなど)があるので1日に1回程度のエサやりでも十分。
デメリット
屋外水槽は以外と管理が難しいです。難しい点をピックアップしてみました。
日光、水温の管理
日光はメダカの成長に必要な要素でもありますが、日光による水温の上昇に注意が必要です。
水温38度はメダカの限界水温なのでそれ以上の水温にならないようにする必要があります。
「よしず」で水槽を覆うといった対応が必要です。
雨水の流入の管理
雨水の流入もメダカにとってはあまりよくないようです。
特にグリーンウォーターのみの環境だと雨水の後オリが堆積していることを確認しています。
このオリは植物プランクトン死骸のようなものでメダカにとっては有害であるようです。
水槽一つのメダカ稚魚が突然全滅した時の原因と思われましたので、庇のある場所に水槽を置く、オリが発生したら清掃などの工夫が必要かと思います。
天敵の管理
Part8で登場したイモリ、トンボの幼虫のヤゴ他水生昆虫、成長したボウフラ、鳥などがメダカ稚魚の天敵になります。
これも日光対策同様に、「よしず」を水槽にかぶせることで対策します。
水草の管理
ホテイ草はホームセンターでも手に入りやすい水草として安く売られています。
稚魚達の隠れ家にもなりますので入れてあげたいところです。
ただホテイ草はすぐに水槽水面を覆いつくすほど増えるので注意が必要です。

増えすぎると酸欠や水質悪化を招き、メダカ稚魚が全滅する可能性もあります。
グリーンウォーターも増えすぎると酸欠や水質悪化の原因になるので、定期的に足し水、水替えなどが必要になる場合があります。
屋外でメダカの稚魚を育成するポイントまとめ
メリット、デメリットや過去Partの失敗経験を踏まえまとめてみました。
・水槽は発泡スチロールなど何でもよい
・グリーンウォーターを利用する
・水質悪化を極力防ぐためPSBなどのバクテリア剤も利用します。
その場合、用法容量は正しくご利用ください。
PSBは一度に大量投入すると水質の急激な変化で稚魚が死んでしまいます。
・雨が避けれる屋根のある場所に水槽を設置する
・よしずをかけ天敵予防と日光による温度上昇を防ぐ
・水槽は定期的に観察し、天敵など入り込んでいたらすみやかに排除
・定期的に足し水、1日1回程度のエサやりをする。
・ホテイ草など水面を覆いつくすような水草は酸欠や水質悪化となる可能性があるので増えすぎないように注意。
屋内のメダカ稚魚の様子
Part9では、最終手段として底面フィルター水槽を立ち上げました。
これが非常に効果的と判明です。
「今までの試行錯誤は何だったのか」と思うほどです。
卵も放り込んでおくだけで、勝手に孵化してきます。
外付けフィルターと違って稚魚も吸い込まれることはありません。
そしてほぼ☆にならない。
グリーンウォーターを薄めにつぎ足して利用しています。
1~2週間に一回の水替えと一日2回のエサをあげる事だけです。
薄めのグリーンウォーターにしているのでエサは不要かもしれませんが、念のためエサは一日2回程度。
稚魚の成長具合によってエサの粒の大きさをかえてやります。
この2種類両方使っています。
稚魚も生まれたタイミングによって大きさが異なるので、最終的には両方のエサをブレンドして使いました。

大きな稚魚が、生まれて間もない小さな稚魚を食べてしまわないか心配でしたが、どれもこれも仲良く成長していきました。

半年後の水槽はこんな感じになってます。
コケが少々見苦しくなっていますが☆になることもなく成長しました。

底面フィルター環境で十分大きくなったので隣の親メダカ水槽に引っ越しです。

最初は戸惑った様子でしたが、すぐに親メダカと仲良くエサの奪い合いです。
かなりの数の稚魚を成魚まで育てることができました。
屋内でメダカ稚魚を育てる場合のメリット、デメリット
屋内に水槽を立ち上げて稚魚を育成する場合のメリット、デメリットをまとめます。
メリット
屋外の水槽にくらべて管理が楽。
とくに日光、水温、天敵、雨水、水草の管理が楽です。
デメリット
屋外に比べて小さい水槽で飼育するので大量の稚魚飼育は難しいかもしれません。
プラケースなどの狭い環境で飼育すると成長が遅くなります。
また水量が少ないので水質の管理も気を配ります。
プラケースなどフィルターのない環境より早めにフィルターのある水槽で飼育することをお勧めします。
外付けフィルターでは稚魚が吸い込まれてしまうので底面フィルターが良いです。
屋内でメダカの稚魚を育成するポイントまとめ
メリット、デメリットや過去Partの経験を踏まえまとめてみました。
- 水量の少ないプラケースで育てるのであれば、1日から2日に一回は水替えしつつ早めにフィルター環境に移し替えることをお勧めします。
- 稚魚は増えて大きくなるにつれ水質も悪化しやすくなります。
- メダカにとって日光は成長に必要な物なので日のあたる環境に設置する必要があります。
- バクテリア剤は容量用法を守った上で使用します。
- 底面フィルターを利用した水槽で育てることが一番成功できます。底面フィルター水槽作成はPart9をご参照ください。
- 卵も稚魚も同じ底面フィルター水槽に放り込んで置けば勝手に生まれて増えてきます。(カビた卵は取り除いた方がいいかも)
- 薄いグリーンウォーターを維持しつつ、エサはしっかりあげます。成長に合わせたエサをあげるとよいです。
最後に
屋内、屋外それぞれの環境でメダカ稚魚を育成することを試み、備忘録として記録してきました。
屋外が利用できる、屋内が利用できるなど各ご家庭でメダカの飼育環境も異なるかと思います。
本シリーズでのメダカ稚魚育成の成功、失敗談が参考になれば幸いです。
Part10までの長いブログ記事となってしまいましたが、お付き合いいただきありがとうございました。
以上「ついに稚魚も成魚と混泳!メダカ稚魚をうまく成長させる備忘録Part10完結」でした。
では、また。